投稿者名:五味院長
タイトル:冬の皮膚対策について
仁さん。
髪の毛の臭いについては、過去の掲示板に説明してありますので参考にしてください。
髪も皮膚も同じですが、冬に特徴的な現象は、「乾燥」です。
この乾燥は、乾燥肌の人、脂症の人にかかわらず生じます。
皮膚の乾燥と臭いとは一見関係ないように思われますが、基礎代謝の変化とともに、冬の体臭の原因の一つなのです。
皮膚の表面には角質層がありますが、冬に湿度が50%以下になると、角質細胞の水分を急激に失います。そうすると皮膚表面を覆っていた皮脂膜も薄くなり、さらに角質層の細胞間脂質や天然保湿因子などの皮膚の潤いを保つ成分も同時に失われてしまいます。
このような状態になると角質の細胞間や皮脂膜に間隙ができ、ますます水分が蒸発しやすくなったり、角質がはがれてパサパサの粉が皮膚に付着します。
つまり、皮膚は乾燥しているにもかかわらず、水分の蒸発(つまり不感蒸発という汗)は絶えず起きており、しかも剥離した角質が細菌の餌になるという臭いの発生にはうってつけの環境ができることになります。
ですから、冬の肌の乾燥対策は例え脂症の人でも必要なのです。
そのためにまず大切なことは、冬こそ皮膚(髪も)洗いすぎに注意することです。
石鹸を使う際は、泡ネットのようなもので十分泡をたててから洗うと石鹸による皮脂膜や角質の損傷を少なくすることができます。
そして、洗顔のあとは保湿成分やビタミンやミネラルを含んだ保湿クリームで肌の保湿力をあげることも大切です。
また冬は皮膚のpHが上がりアルカリに傾いて細菌の繁殖の原因になりますから、弱酸性の洗浄料を使うことも体臭対策としては有効です。
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