汗のニオイのケア …ニオイケアのためのガイド
良い汗と悪い汗
良い汗をかいてニオイを抑える
汗にも「良い汗」と「悪い汗」があります。良い汗は、さらっとして濃度が薄く、肌の上ですぐ乾くので体温を調整してくれます。悪い汗は、べたっと濃く、重炭酸イオンを含むのでニオイがきつくなります。歳をとって汗腺の働きが鈍ると、悪い汗が多くなり、少しの汗でもニオイがきつくなります。良い汗をかく工夫をしましょう。
冷暖房にあまり頼らない
汗腺は使わなければ、働きが衰えます。寝たきりのお年寄りは、冷暖房の効いた部屋にいることが多いため、汗腺の「廃用症候群」になりやすいのです。できるだけ季節の移ろいを肌で感じて、自然な汗をかくことです。特に夏の冷房には、できるだけ頼らずに自然の風を部屋に入れましょう。冷房を使う場合にも、外気との差は5度以内に留めます。
リハビリでよい汗をかく
脳梗塞の後遺症で麻痺があったり、アルツハイマーなどの痴呆が進むと、腕や足が堅く縮こまってきます。動かなくなった肘の内側や膝の裏、組んだ腕があたるおなかには悪い汗が滲み、ニオイの原因になります。
できれば毎日1回は、手足を動かしてリハビリで体を緩めることで、汗腺の働きを促して、良い汗をかけるようにしましょう。リハビリの方法は、訪問看護婦や理学療法士にアドバイスを受けてください。
入浴でよい汗をかく
汗を自然に流すには、入浴が一番ですが、湯船に入っているときには、汗は蒸発しないので、体温の調節はしていません。お風呂上がりにすぐ服を着るのではなく風邪を引かない程度にゆったり裸で過ごして汗を出して体温調整をしてください。ぬるめのお湯で汗が出にくい場合には、ひとつまみの塩を浴槽に入れると汗が出てきます。
入浴後の水分補給には、ショウガをおろして熱湯をかけたショウガ湯をどうぞ。あるいはシイタケ(生でも乾燥でも)を煮詰めてひと塩入れたシイタケ汁も良いでしょう。どちらも体を温め、血行を改善して、良い汗を出してくれます。
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