岩盤浴の効果的な入浴法
投稿者名:Pit
タイトル:効果的な岩盤浴の入浴法について教えてください
24歳のOLです。 冷え性によいと聞いて、岩盤浴サロンに通いはじめました。 私はお腹が温まると気持ちがいいのですが、効果的な入浴法を教えてください。私は、痩せ型で、貧血気味です。汗はあまりかかない方です。
投稿者名:五味院長
タイトル:岩盤浴の効果的な入浴法について
ラブさん。 最近、岩盤浴が健康報道番組に取りあげれるようになり、関東でも一大ブームになりそうですね。五味クリニックのHPを見て岩盤浴に通い始める人も多いのだそうです。このHPがブームの火付け役にもなっているとしたら光栄です。 ただ、当院に入浴申し込みの電話がかなりありますが、五味クリニックには岩盤浴施設は併設されていません。岩盤浴について汗の専門医として医学的なコメントを述べているだけですので、間違えないようにしてください。 さて、あなたの質問です。 ・ まず「入浴の時間」ですが、一般的には、60分から90分程度で、途中15分から20分おきに5分〜10分程度の休憩をとり、水分補給をしながら2〜3回入浴するところが多いようです。 しかし、岩盤浴が初めての人は、50分〜60分程度で途中2回くらい休憩をとるのがよいでしょう。慣れて汗腺機能が高まった人なら90分と長めに入浴したり、途中1回の休憩だけでもよいでしょう。 ・ 「水分補給」は必ずしましょう。トータルで最低でも500〜600ミリリットル程度は必要です。入浴前に喉を潤す程度に軽くミネラルウォーターを飲みます。休憩のときは喉の渇きがなくなっても、さらに二口くらい多めに飲んで、入浴後に残りを飲みほします。 発汗量が多めの人はもう100〜200ミリ程度余分に補給しましょう。一気飲みでなく、こまめに摂取するようにしてください。 ・ 「入浴時の体位」ですが、温熱効果が体に満遍なくいきわたる姿勢がよいでしょう。 前にも説明した通り、岩盤浴は「人間炭火焼き」と同じです。 魚や焼き鳥を炭火で焼く状態を考えるとよく分かります。あまりこまめに裏表をひっくり返しているとホカホカと焼けません。焼き鳥など、例えば10分間焼くとしたら、裏面を6〜7分じっくりと焼き、ひっくり返して表面を3分〜4分くらいの割りで軽く焼くのがうまく焼けます。(行きつけの焼き鳥屋さんでいつも観察しているのでよく分かります) 「人間炭火焼き」でも同じです。 あまりコロコロ体位を変えるのはよくありません。1セットのうち、まず仰向けで6割〜7割の割り、次に腹ばいになって3割〜4割の割りで時間をさく方法がよいでしょう。 ただ、壁面や天井面からも遠赤外線とマイナスイオンが放射されるところもあり、そのような施設なら仰向けだけで、あえて寝返りをうつ必要はないでしょう。 また、自分の体の状態で、体位を工夫することも大切です。一般的には、中医学で「実証」の人は背中面を中心に暖めるのがよく、「虚証」の人はお腹も暖めるのがよいでしょう。さらに目的によっても変えます。例えば、腰痛の軽減が目的なら背中面を中心に、冷え症の人ならお腹も暖めると効果的です。 あなたの体質は虚証で冷え性のようですので、上向きを6割くらい、その後腹ばいになって4割くらいの時間割にしたらどうでしょうか。 しかし、岩盤浴は、こうでなければいけないというルールはありません。腹ばいが「気持ちいい」と感じる人はその体位を中心にしてもよく、横臥位が楽な人は横になるのもよいでしょう。要は、リラクゼーションになることが大切です。 ただ、何回入浴しても汗の出にくい人は、岩盤と体面が強く接触すると、逆側が「代償性」に汗が出やすくなりますので、背面を岩盤にキチンと触れることのできる仰向けの姿勢がよいでしょう。 ・ 入浴中の「呼吸法」も大切です。呼気を長めにゆったりとした呼吸で、脳波がアルファ波になるようにすると、自律神経系への温熱効果がより高まるからです。 ・ 横になっている間に簡単な「自律訓練法」をしてもよいでしょう。(簡単な自律訓練法の仕方は私の本「もう汗で悩まない」に説明してありますので参考にしてください。)。このとき、冷え性の人は、「温感の公式」を中心に行うとよいでしょう。 ・ また、ただボーッとしているのもリラックスにはよいのですが、横になっている間「イメージトレーニング」をするとより効果的です。 例えばストレスのたまっている人は「森林浴」をイメージしたり、ダイエットをしたい人は、「脂肪が燃焼炉でどんどん焼かれていく」イメージをするといった具合です。 ・ これも大切なことですが、入浴後のシャワーは「もったいない」と考えてください。岩盤浴では、「よい汗」「よい皮脂」がかけます。水に近い汗が皮膚に「潅漑効果」をもたらし皮膚の保湿性を保ち、さらに皮脂腺からの新しい皮脂が健康な「皮脂膜」をつくり皮膚の潤いを保ちます。さらに、汗には免疫グロブリンなどが含まれています。これらの「自然の乳液」や「自然の保湿剤」をシャワーで洗い流すことは、もったいないことでしょう。 自然乾燥させるのが理想です。しかし、たくさん汗をかいたなら、汗冷え防止のためにもタオルで拭きますが、その場合でも、ゴシゴシと拭かずに、軽く拭き取る程度にとどめておきましょう。 また、入浴後、急に冷房にあたるのは絶対にさけてください。(理由はまた別に説明します) ・ 岩盤浴の汗は臭くないのでシャワーは必要ないと言っても、やはり帰宅途中の電車の中で「汗の匂い」が気になるという人はいるでしょう。髪に汗がつくのがイヤという人もいます。 私のところにも、「岩盤浴には行きたいのですが、汗をかいてもシャワーが浴びれないとニオイが不安で躊躇しています」というメールがありました。 そのような人は、石鹸を使わずに、シャワーだけで軽く汗を流すのはよいでしょう。 また、シャワーを浴びる代わりに、「新型デオドラント剤」のところで説明した、「直接肌でなく、衣類にスプレーして、衣類を消臭剤化し、衣類で汗のニオイを消してもらう」(イオンクリア・イオンダッシュなど)を使用すると安心でしょう。それらを入浴前に自分の肌着や上着にスプレーしておくのです。 汗はかいても、帰宅するまでの時間に、汗のニオイが他人に伝わらないようにすることは可能でしょう。 すでに、一部の岩盤浴サロンで、このような「衣類DE消臭剤」を常備しているところもあるようですので、入店時に問い合わせてみるのもよいでしょう。 以上、岩盤浴の効果的な入浴法について、少々堅苦しい説明をしましたが、大切なことは自分に合った入浴法をすることです。 自分自身で工夫をして、最適な方法を見つけてください。
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