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 岩盤浴は、「汗かき健康法」


投稿者名:CREA

タイトル:岩盤浴の汗は、いい汗なのですか?


 

21歳OLです。先日、テレビで五味先生が、岩盤浴で健康汗がかけるという話をされていましたが、私は毎年、会社の冷房がきつく、夏、汗をかかないのに、冬になると、ちょっと暖房にあたるだけでジトッとしたネバネバ汗をかいてしまいます。岩盤浴でいい汗をかけるようになるというのは本当でしょうか?

 

投稿者名:五味院長

タイトル:岩盤浴は、「汗かき健康法」です



CREAさん。
それは、最新のトレンド情報を紹介するという番組だったと思いますが、私は、「岩盤浴」はここ数年でひとつのブームになると思っています。

その理由は、現代人は冷房やエアコンの普及で、汗を上手にかけない人が増えているからです。

人間は、うまく汗をかけないと、冷房病をはじめ、自律神経失調等さまざな病気の原因となります。
汗を手のひらやワキなど局所にかきすぎる多汗症も問題ですが、汗を「うまくかけない」ことはもっと重大な問題をもたらします。

そこで、今回はまず、「人がなぜ汗をかくことが大切なのか」を説明しましょう。

「人類の文明は汗のたまもの」です。
人間は脳を進化させることで、文明を発達させました。
ところが、この脳細胞は、他の肝臓、心臓、筋肉といった組織に比較して、温度の変化、特に高温に非常に弱いのです。それはあなたが風邪をひいて体温が平温の37度からたった2度上昇して39度になったら、会社になんとか出社しても、ボーっとして仕事どころでなくなることでも分かるでしょう。

ですから、脳が進化した人間は、その脳細胞を守るために、体温の上昇を抑える仕組みが必要となったのです。そのために、人間はニオイ専用のアポクリン腺を、体温調節専用のエクリン腺に改良することで脳温を一定に保つことができるようにしてきたのです。

ですから、人間の体温のなかでは「脳温」がもっとも大切なのです。
同じ汗をかくなら、脳の温度を一定にするような汗をかくことが大切となります。

ここで、サウナに入ったときと、岩盤浴に入ったときの汗のかき方の違いをみて見ましょう。

番組でもサーモグラフィーでビジュアルに説明されていましたが、サウナでは、まず皮膚の温度が急激に上がり、皮膚表面は赤くなっても、体の深部(芯)は青いまま、つまり温まっていないのです。
ところが、岩盤浴では、皮膚だけでなく、体の深部もほぼ同時に赤くなります、つまり、体全体が均一に満遍なく温熱効果が行き渡るのです。

これは、焼き魚の時と同じです。
魚をガスコンロで焼くと、表面は焦げるくらい焼けていても、芯はまだ生のことがあります。
一方、炭火で焼くと、芯まで満遍なくフカフカと焼けて美味しく食べることができます。


炭からは「遠赤外線」と「マイナスイオン」が放出されているからです。

実は、岩盤浴は、この「人間炭火焼き」と考えればよいでしょう。

汗のかきかたの違いは、「表面から熱くなる」か「芯から温まる」かです。

汗をかけと指令する温度センサーは、人間には、皮膚と脳とにあり、外気温の急激な変化には皮膚温で対応し、体の恒常性を保つのは、深部温つまり脳のセンサーで対応して、汗をかくように指令します。

ですから、人間の理想的な汗は、皮膚センサーより、脳のセンサーから指令されでかく汗なのです。

「岩盤浴」ではその脳温を優先した汗がかけるのです。

サウナでは、急激に熱くなった皮膚温からの指令が優先されるため、一気に玉のような大粒の汗をかきます。そのような大粒の汗には、血液の中の大切なミネラル成分が含まれで出てきます。だからダラダラ汗となって、サウナの後はシャワーを浴びないと気持ちが悪いのです。疲れるのです。

ところが、岩盤浴でかく汗は、脳の温度センサーからの指令で、体の深部の温度をじっくりと調節するための汗です。
必要最小限の汗が効率よく出るため、体の大切なミネラルが喪失されない、水に近いサラサラ汗をかけるのです。
また、遠赤外線の「共鳴振動」という作用とマイナスイオンの「界面活性作用」という二つの作用が協調して、汗や血液の粒を細かな小さな粒子にすることもサラサラ汗の要因です。

だから、入浴後もシャワーを浴びなくてすっきりとしているのです。疲労感も残りません。

つまり、「岩盤浴」の汗は、「健康汗」なのです。
汗のかけなくなった現代人にとっては、良い汗をかくことで体の「自然治癒力」が高まる「汗かき健康法」ともなるでしょう。

私のところには、岩盤浴を経験した人から、さまざまな声がメールで届いていますが、その一つに「風邪をひかなくなった」ということがあります。
実はいい汗には、免疫を担当している免疫グロブリンのIgAが含まれています。夏うまく汗をかいていないと、冬風邪を引きやすいのは、この免疫グロブリンがうまく分泌されないためではないかと私はみています。

さらにニオイとの関係では、岩盤浴後の汗は「臭くない」というものがあります。これはその汗が血漿のニオイ成分を含まない「水に近い汗」であることを考えれば当たり前です。

さらに、岩盤浴を生活に取り入れて、退化した汗腺を訓練、つまり私が提唱する「汗腺トレーニング」をするなら、健康法としてだけでなく、現在人の体臭の原因ともなる「体内体臭」や「腸内体臭」を抑制する可能性もあるでしょう。
(ダイエット法としての岩盤浴の効用については以前説明してありますので参考にしてください)

岩盤浴は、まだその正式な定義はありませんが、しだいに医学的にその効用が確かめられつつあります。いずれ一般に認知されて、サウナ のように身近に普及する日も近いことでしょう。

 

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