ワキガ診断における腋毛の白い粉の意味
投稿者名:ケンタロウ
タイトル:脇毛に白い粉が…腋臭でしょうか?
初めてメールさせていただきます。 私は今、自分がワキガなのかそうじゃないのか、もしくは体臭がしているのかしていないのか、というこの五味先生のホームページで皆さんが悩まれていることと同様のことで非常に悩み苦しんでいます。 一応一般的な簡易ワキガ診断のチェック項目で見ると、人に臭いといわれたことは一度もなく、自分でもワキガ臭さなどは感じたことはなく、家族に聞いてもくさく無いといい、耳垢もカサカサなんですが、腋毛は毛穴から二本毛が生えているのが割と多く、よく着る白いTシャツには黄ばみジワがあります(頻繁に着たことや、制汗スプレーの制かもしれません。臭いはありません)だから大丈夫かなと思っていたのですが、ただ最近は自臭症の状態になり、自分の周りにいる人が鼻を触るたびに過敏に反応し、はっきりと聞こえないしゃべり声は自分のことをくさいといっているように聞こえ(全然近くなくても)、頭がにおいのことで支配され、ワキの汗も出始めたらとまらなくなります。 長々と書きましたが今回質問したいのは腋毛について取れない白い粉のことです。二年ぐらい前の冬に突然両方のワキの毛に白い粉が満遍なくついていることに気付き、それはどうやっても取れず、しかも腋毛はぶちぶち抜けるし、何か奇病にかかったと本気で悩みました。そこで何日かしたあとで、姉の持っていた制汗スプレー資生堂からでている銀の成分のやつです)をしてみたところ、一日経って風呂に入るとその白い粉は跡形もなく消えていたんです。一応その場は安心したのですが、最近他のお医者さんのホームページを見たら、その粉はアポクリン酸が多いため現れるもので、その症状がでるのは強度のワキガの可能性が高い、という内容のものを見てしまい、自臭症だと信じていた僕は大打撃を受けました。しかも強度のワキガになると本人も家族も慣れてしまい、臭いが分からなくなるとか。もう僕はどうすればいいんでしょうか。本当に白い粉はアポクリン酸のせいなのでしょうか。 過去ログには無かったと思うので質問させていただきました。 どうかお願いします。
投稿者名:五味院長
タイトル:ワキガ診断における腋毛の白い粉の意味
ケンタロウさん。 結論から先に言いますと、あなたはワキガ体質ではありませんので安心してください。 別の先生の「白い粉はワキガの強度のワキガの可能性が高い」というコメントは間違いではありませんが、説明が十分ではありません。 実は、この白い粉とワキガの強度との関連性はもう6年以上前に私が「もう汗で悩まない」という本の中で新事実として、次のように説明しています。 「まれに男性の方で腋毛の部分に白い粉のようなものが付着している場合がありますが、そのような人はほぼ間違いなく強いワキガ体質と断定できます。これはアポクリン腺の分泌物の残渣が結晶状態となって毛に付着したものです」 ところが、その後この説明を鵜呑みにされて他のところで解説される先生がいるため、ワキガで悩まれている人が誤解する傾向があるようです。 ここで、あらためて、正しい情報をお伝えします。 それは、 ある人(特に男性)が、「耳垢が軟」という条件があり、その上で「腋毛に白い粉が付着する」場合には、ワキガ体質の可能性が高く、さらに、腋毛が猫の毛のように柔らかく、その白い粉がツーンとする刺激臭があれば、ほぼ間違いなく強いワキガ体質と言える。 ということです。 ワキガの診断条件には、信頼性において「優先順位」があり、白い粉をワキガの診断条件として採用するためには、あくまで まず「耳垢が湿っている」という条件下のことなのです。 なぜなら、腋毛の白い粉な別な状態でも付着することがあり、白い粉イコールわきが体質ではないからです。 あなたの場合には「耳垢がカサカサ」しているということですから、優先される条件がありませんので、腋毛に付着した粉はアポクリン腺の分泌物の結晶ではありません。多分ニオイを嗅いでもツーンとした刺激臭はないでしょう。またあなたの毛はむしろ剛毛ではないでしょうか? それでは、その白い粉は何かということですが、多分、真菌の一種が一時的に繁殖したものか、皮脂腺からの分泌物や皮膚の角質が剥がれたもの、さらにはデオドラント剤と皮膚が反応してなにかの皮膚炎が生じたのかもしれません。 持続的な殺菌作用のある制汗スプレーで消失したとしたら、真菌が繁殖した可能性もあります。 いずれにせよ、あなたはワキガ臭はありませんので、周囲の反応とあなたの体臭とは全く関係ありません。 自信をもって生活をしてください。
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