投稿者名:五味院長
タイトル:出てしまった汗の対策について
あやさん
「まだまだ頑張ります」というあなたの力強い言葉は、この掲示板を訪問している人々にとって、どれだけ励ましになることでしょうか。
わたし自身も励まされましたし、この掲示板を企画して本当によかったなあと思いました。
さて、肝心のご質問の方ですが、あやさんの質問が段々と高度になってくるので正確にお答えしることが段々と難しくなってきますね。
「出てしまった汗」の対策ですが、 「綸言汗のごとし」という諺があるように一度出てしまった汗は元の汗腺に戻すわけにはいきませんので基本は次の二つしかありません。
一つは、汗を何かで吸いとることです。
最も一般的にはやはり「汗わきパット」でしょう。今は、殺菌効果があって小型のものが市販されています。冬でも売られているはずですよ。
ただし、汗わきパットの使い方については、注意が必要です。
ワキガ型の多汗症の人であるならば、一日中わきに当てていてもさほど問題はないかと思いますが、精神性発汗の方は、四六時中使用することはお勧めできません。
なぜなら、精神性発汗は汗や脇に意識が集中することが発汗の遠因となっています。パットで汗を抑えようとすればするほど余計汗が出てしまうことが多いのです。
ですから、あなたのように精神性発汗も関与している人は、使用の工夫が必要です。例えば一日のうちで会社で人と合う時の何時間ときめてその時のみ当てるというような方法がよいと思います。
同じような理由で、ハンカチやティシュでわきを絶えず拭くような行為も最低限にとどめるべきです。
出てしまった汗対策の第二は、汗を出来るだけ「蒸発」させることです。
そのためには、やはり衣類の選択が大切です。
特に冬は断熱性が高く、通気性の悪い厚手の衣服を着るため、脇の汗が蒸発できずに、夏より多くの汗(実際の量は少なくとも)をかいたような気がします。
衣服を選ぶにはやはり素材に注意してください。
ポリエステルなどの疎水性の繊維はその表面に凝結水が付きやすいため脇に貯留する汗が増えます。
しかし、逆に綿などの親水性のよい繊維は今度は、速乾性が悪く衣類そのものに汗が貯留してしまいます。このへんが難しいのです。
しかし今は、各メーカーから「吸水性」がよくしかも「速乾性」に優れた合成繊維や綿と合成繊維との組み合わせたものが開発されています。
デパートなどでは、デオドラントの知識のある販売員もいるようですので相談してみてください。
もう一つ大切なことは、衣類の着方です。汗を蒸発させるにはゆったりとした着方が理想ですが、冬ではそうもいきませんね。ですから体の保温効果があり、尚且つ汗が蒸発しやすい着方を工夫することです。
そのためには、肌と下着、下着とシャツ、シャツとセーター、セーターとオーバー、との間の空気層をうまく利用することです。
空気は最も優れた断熱材でもあり、蒸発材でもあるのです。
衣類間環境を工夫することは、冬の汗対策にはとても重要なことなのです。
(ここでお願いですが、みなさんで、汗わきパットと汗対策を施した衣類の情報がありましたら教えてください)
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