投稿者名:五味院長
タイトル:塩化アルミニウムについて
みーさん
ご質問は内容が多岐にわたっているため別々にお答えします。
まず、「塩化アルミニウム」についてですが、一般の薬局では扱っていないところが多いと思います。それは、塩化アルミニウムは確かに「制汗作用」はあるのですが、もともとは医療用としてではなく「実験用」として製造されたという系譜があるからです。(実験用に使用することという但し書きがあります)
ですから、医者の処方餞がないと販売しにくいという事情があるようです。
しかし、最近は多汗で悩む人が増えたためかなりの薬局で扱うようになったと聞いています。
わたしのクリニックでも「手のひら」の多汗の患者さんに限って処方しています。
というのはわたしの経験上ですが、通常の20%の溶液を腋の下に使用すると時にかぶれや炎症などのトラブルが発生することもありました。
腋の下の皮膚は敏感ですので皮膚の弱い人は避けたほうがよいでしょう。(5%くらいまで薄めれば問題ないかとはおもいますが、今度は制汗効果があまり期待できません)
しかし、皮膚が比較的厚く丈夫な手のひらの多汗での使用は問題ないのではないかと思います。
その際の使い方ですが、最低20%以上に薄めて使うこと(自分で効果のある濃度を知ることが大切です)、1日に何回かはタワシなどでよく洗い落とすことです。(持続的に使用していると逆に効果が減退することがあります)
一番効果的な使い方は、夜寝る前に塩化アルミニウム液で手のひらを十分湿布をしてから寝て、朝、手のひらを水で洗い落としてから外出することです。
寝ている間は精神性発汗は起こりませんのでアルミニウムのイオンが汗腺の導管に十分入りこむことができるのです。
塩化アルミニウムについては以上です。精神性発汗については項を改めて説明します。
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