投稿者名:五味院長
タイトル:腎機能と体臭の因果関係について
ご返答が遅れてすみませんでした。
今回は腎機能と体臭との関係にしぼってお答えします。
腎機能の低下では「たんぱく質系」の臭いとの関係があります。
食事から摂取されたたんぱく質はアミノ酸として体内に吸収され一部はアミノ基がはずされ、エネルギーに利用されます。
この時はずされたアミノ基は、毒性の強いアンモニアとなりますので生体は肝臓で毒性の比較的弱い尿素に合成して腎臓から体外に排出します。
このとき腎臓の機能が低下すると、この尿素の排泄が阻害され、血中の尿素やひいてはアンモニアの濃度が高くなり、その一部は当然汗や呼気などに分泌されるようになり体臭を強くします。
しかし、このような状態になるのは腎不全のような高度な腎機能の低下のときです。
あなたの場合にはたぶん幼児期に咽頭の溶連菌の感染が軽い急性腎炎を起したのではないでしょうか。
多少のむくみがある程度ですから体臭にまで影響するような腎機能の低下はないと思います。
しかし、糖尿病性の腎症を合併している場合には臭いが出やすくなりますので注意が必要です。
予防としては、サプリメントもよいのですがむしろ塩分を控えめにするなどの食事療法をこころがけるべきだと思います。
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