投稿者名:五味院長
タイトル:黄ばみや汗の量とニオイの強さとの関係
meさん
なかなか高度な質問でわたしの頭も混同してきました。
まず「下着の黄ばみ」と「ワキガ」の関係ですが、ワキガ体質だとかならず下着が黄ばむとは限りません。
これはワキガの原因のアポクリン腺にも個性があって、例えば「臭いより汗を多く出すタイプ」とか、「臭いより黄ばみが中心になるタイプ」といった具合です。
ですから、診察のとき「下着の黄ばみ」についてはかならず問診するのですが、黄ばみませんと答えた人でもたくさんのアポクリン腺が存在する人も多いのです。
また逆に黄ばみます、と答えた人でもそれが制汗剤による黄ばみであることもあります。
しかし、非常に黄ばみの強い人のアポクリン腺の中には黒く着色したアポクリン腺が散在することがあり、このような場合には下着の黄ばみの強さとワキガの強さとは比例します。
また黄ばみ自体が、下着を毎日変えてしまえば付くことはあまりありませんので、同じ下着をある程度長く(その不潔なことは薦めませんが)していないと判定できないことも多いのです。
ですから下着が黄ばむか黄ばまないかという条件は他の耳垢などの条件に比較すると信頼性は低いといってよいでしょう。
汗と臭い程度は、当然ながら関係します。
エクリン腺の汗と臭いの関係は、比例します。 また通常アポクリン腺のニオイ物質は分泌物が汗として排出されるわけですから、汗が多くなるとワキガ臭も当然強くなります。
これは、臭いは汗と混ざって「飛躍性」を増加することもかかわっています。 しかし強いワキガ臭の場合には、まれにあまり汗をかいていないときでもニオイを出すことがあります。
これはアポクリン腺の腺細胞がある時間たつと修復補充されそれが定期的に分泌されるからと考えられています。
でも通常の軽度から中程度のワキガ体質の人ではこのようなことはまれですから、やはり汗とニオイの程度は平行するとかんがえてもよいと思います。
あなたの場合には汗をかいていないときに他人にわかるような匂いがするようなことはまずありませんので安心してください。
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