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 精神性発汗を抑えるには潜在意識の不安を解消すること


投稿者名:みみ

タイトル:多汗症


 

27歳女性です。

もともと汗かきですが、多汗症だと思います。

腋の下にほとんど常に汗をかいています。このページの‘ともさん’と同じように涼しくても腋だけ湿っていることが多いです。

部屋で一人でいるときなど、涼しいとあまり汗をかいている感じはしないのですが、人と話をすると特に腋にどっと汗をかきます。

 

仕事のときなど、上衣に汗ジミができるのでとても気になり、さらに汗をかいてしまいます。汗ジミを考えると着れる服がかなり限られてしまい、とても困ります。

 

腋の汗の量は、多いときは汗のしずくが腕を流れてきたり、上衣の袖部分以外に胸側まで湿ってしまうくらいです。

どうにかして、多汗症を治したいのですが。

 

投稿者名:五味院長

タイトル:精神性発汗について


 

みみさん

 

女性としては、汗ジミで着れる服が限られてしまうことは生活の広がりが制限されてしまうことにもなりかねませね。

ぜひ、多汗を治してお好きな洋服を着れるようになってほしいのですが、治療方針のためにはもう少し情報が必要です。

 

例えば、もともと汗かきだったということですが、その程度はどのくらいだったのでしょうか。

また、なにかしらのきっかけがあり(ともさんのように)それを境に汗が特別多くなったのか。

さらに、脇の下だけでなく「手のひら」の汗はどうか。 耳垢はどの程度軟らかなのか。

汗ジミは、すぐできるのか。その色はどのようか。 などです。

 

仮に、手のひらの汗も多く、人と会って緊張しやすいときなどに汗が特別出てしまう場合には、明らかな「精神性発汗」が原因です。

精神性発汗では、本人は意識していなくてもなにかしらの「緊張」を感じて しまう場面や対人関係が潜在意識にあり、「予期不安」という汗を予想してしまう心理がそのような場面に遭遇する前から心のなかに生じてしまうことが発汗のきっかけとなり、汗をかけばかくほどさらに不安がつのり、より多くの汗が出るという悪循環をつくってしまうのです。

 

ですから、このようなケースでの治療でまず大切なことは潜在意識のなかの「不安」をとることなのです。 もしあなたに、過去になにかしらの原因となる出来ごとなどがあるようでしたらそれらについてもう一度真正面から向かい合うことも多汗を解消するための一つの方法でもあるのです。

 

なにか抽象的な説明になってしまいましたが、もしほかにも同じような悩みの 相談がありましたら、その時に「精神性発汗」のより「具体的な治療方法について詳しくご説明しましょう。

 

実は、明日から学会のため一週間くらい留守にしますので、その後またご返答いたします。ごめんなさいね。

 

投稿者名:みみ

タイトル:汗かきの程度


 

ご返答ありがとうございます。

私自身もどう例えていいのかわかりませんが、汗かきの程度は、例えばスーパーで買い物した荷物をアパートの三階まで運んだくらいでも腋の下に汗をかいてたり、天気のよい日に車を運転しているだけで、汗がでてしまう、といった具合です。  

 

また、体温調節ができないのか?人がちょっと暑いとか寒いとか感じるところが極度に暑かったり寒かったりします。例えば、熱いうどん等食べると、全身から汗が吹き出るような状態になったり、エアコンの効いている部屋でかき氷など食べると、ちょっと震えがきたり、反応がかなり敏感です。  

 

なんといっても、汗ジミができることに恐怖に近いものを感じているので、他人の汗にも敏感で、自分が汗をかいているときに周囲の人のシャツなどに汗ジミができていないのを見て、自分がやはり汗かきなのだろうと思っています。  

 

汗の量が増える何かのきっかけがあったのかは、わかりません。ただ、 うつ病のような症状になったことがあり、それからさらに汗の量が増えたような気はします。  

 

手のひらはふだんは汗をかいているとは感じませんが、人前で文字を書こうとすると汗ばんだり、ふるえてしまったりします。  

 

耳は食事をしたり、泣いたりするとよけい湿ります。  

 

汗ジミはすぐにできると思います。色はやや黄ばんでいます。  

ただ、臭いは気になりません。私は臭いに敏感なほうだと思うのですが、もちろん多少は腋の下は臭いがすると思いますが、だれからも臭いについて言われたことはありません。

自己分析しても腋臭体質だとは思うのですが。  

 

人と会って緊張しやすいことは確かです。人と話をしているとどんどん 汗がでてきて、それを気にすればするほど悪循環になっていることもわかるのですが。  

根本となっている不安を取り除くことができれば、少しは汗の量も減るものなのですか?

 

 

 

投稿者名:五味院長

タイトル:開き直りによる減汗


 

みみさん

 

書き込みから推察しますと、みみさんの多汗は、もともとアポクリン腺がある程度多く「アポクリン腺型」の多汗の基礎の上に、汗ジミなどへの不安が契機となった「精神性発汗型」の多汗が合併した「混合型」の多汗症のタイプではないかと思います。

 

この場合には、かなり悩みが強いようなので精神療法でなく手術療法が適法ともいえます。

なぜなら、手術による「汗ジミ」の消去や減汗による安心が、不安の除去に寄与し、その安心感がさらに汗を減少するという「好循環」が期待できるからです。

 

ただし、手術そのものによる医学的減汗効果は、純粋の「アポクリン腺型」の場合は、70%から90%で、「精神性発汗型」の場合には50%から60%ですが、「混合型」ではその中間ぐらいと思ってください。

 

ただし、あなたの言われるように根本となる「不安」と取り除くことが大切です。 そのためには、不安でない状態を自分でつくることも大切です。

 

不安の反対はなんですか?不安の反対は「安心」ですよね。

人間は、不安を取り去るということは非常にむずかしいのです。

でも安心することは可能です。つまり汗を否定するのでなく、「汗くらいイイヤ」というふうに開き直ることで安心することはできます。

 

手術療法に頼るまえに、今一度このような態度とってみてください。

 

手術の内容については、疑問点などありましたらこの掲示板で遠慮なくご質問してください。

 

 

投稿者名:みみ

タイトル:ご返答ありがとうございました


 

先生のおっしゃるように、汗なんてなんてことない、と思うよう努力しても、やっぱり駄目です。

やっぱり、汗が出てしまう。しかも、トイレのように我慢すれば出ないとかそういう問題じゃないです。きっと、多汗症でない人には、どうして?と思うほどの量だと思います。

 

今日やっぱり、すごい量の汗をかいてしまいました。会社の友達に道を説明しながら地図を書いてあげたときのことです。今日は、半そでの綿ニットを着ていたのですが、説明しているうちに、どんどん汗が出てきて腕をつたって、しずくが落ちていました。

 

何もしなくても、腋臭濡れていて腕とすれるとつるつるっとして気持ちも悪いです。

汗をかいても目立たないような服を選んで着ているので、きっとみんな私がこんなに悩んでいることは知らないと思います。    

 

手術をして汗から少しでも開放されるならしたいです。

 

手術について質問します。

 

全身麻酔ですか?局所麻酔ですか?  

 

術後に腋の固定?とか聞いたことがありますが、どのようなものですか?  

 

洋服を着たらわからないものですか?  

 

腋の手術で腕を動かしにくくなるとかないですか?

 

あまり、人に相談したり、体験者の話を聞く機会もないので、手術したいと思ってもやはり心配です。

 

 

投稿者名:五味院長

タイトル:多汗症の手術についてお答えします


 

みみさん

 

わかりました。手術の適応について十分考慮され、尚且つご自分の多汗症のタイプをよく理解されたということで手術についてのご質問にお答えします。

 

まず、麻酔についてですが、ワキガでも多汗症でも歯医者さんの麻酔と同じ「局所麻酔」です。

正しい麻酔法に従えば静脈麻酔等の「全身麻酔」の必要は全くありません。

ワキガ多汗症の手術は、皮膚のほんの下の部分が手術野となるためアテローム等の深部手術の時ような痛みはありません。

しかも、通常の0.5%の麻酔薬をさらに半分に希釈したものを最小限使用するだけで十分無痛の手術が可能です。

 

しかし、そのためには条件があります。 それは、アポクリン腺の剥離を皮下の脂肪層と汗腺の間にある被膜の部分で行わなければならないということです。皮下の被膜をきれいに剥離していく限り出血も少なく、神経や血管が分布する深層の脂肪層まで手術層が達しないため、痛みもなく結果的に少量の麻酔により手術が可能となるのです。

 

このような、被膜の部分をきれいに剥離するためには術者が直に被膜とアポクリン腺とを「確認」しながら手術を行う「直視下法」が望まれます。

ブラインド手術(非直視下)となる「機械的方法」では、被膜の間に正確に機械を挿入することが難しく、どうしても深層の組織まで達してしまうため結果的に大量の麻酔が必要となってしまいます。

 

また、麻酔については、その量や投与法だけでなく、過去の麻酔のアレルギーの有無についての問診や麻酔の経験のない人では、術前にテストをするなど細心の注意を払わなければならないのは当然です。

 

以前、美容外科チェーンでの麻酔事故が新聞で報道されましたが、「機械的方法」であったために必要以上の極めて大量の麻酔薬使用が原因でした。

このような事故は、正しい手術法と麻酔法に従っている限り起こり得るはずがないような初歩的なミスといえましょう。

 

わたしは、ワキガ多汗症の手術は、麻酔の仕方(例えば、神経の走行に沿ったポイント麻酔など)ひとつをとっても長年の経験が要求される手術であり、美容手術の片手間に行い得る手術ではないという感想をもっています。

 

次にわきの「固定」についてですが、これはタイオーバーといってこの手術では絶対に必要となる大切な固定法なのです。

なぜなら、将来の再発を防ぐために(多汗症ではエクリン腺もできるだけ取り除くため)真皮層の一部まで含めて剥離をします。そのために、真皮に分布する毛細血管を含めて取るため患部皮膚は一時的に「植皮」と同様な状態になります。植皮ではタイオーバーという固定が必ず必要となるのです。

ですから、タイオーバーは完全な手術法の前提となる大切な処置と言えるでしょう。 この固定は最低4〜5日です。この間は、やや肩が張った感じとなりますが、入院のかわりというに考えて辛抱していただきたいと思います。

 

見た目では、一般の人が外見からみても分からないように小さくすることは可能です。 腕の動きは、上記の固定をしている間は、動かしにくくなりますが(動かしにくくしているのです)日常生活動作に支障はありません。(急激に腕を動かさないようにしてください。)

腕の動きに注意すれば、事務仕事などでは、会社を休まむ必要はないと思います。

 

もちろん、手術は手術です。

一生に一度のことですから、1週間程度は出来るだけ大事にされるのがよいでしょう。

 

以上ですが、まだまだ手術について知りたいこと、不安なことがあると思います。遠慮なくこの掲示板にてご質問されてください。

 

 

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