投稿者名:みー
タイトル:比較写真
先生、アポクリン腺というのがどういうのかみてみたいものです。 わきがであるかないかをはんだんする鍵なんですよね。 (強い)わきがのひとのアポクリン腺とわきがでない人のアポクリン腺 または 手術後、前の比較写真をみたいのですが、可能でしょうか?
投稿者名:五味院長
タイトル:実物のアポ腺を見ることも可能です。
みーさん。 大変建設的で学問的で実証的な好奇心だと思います。 多くの人があなたのような関心を持つようになってほしいと思います。 アポクリン腺は、日本語で「大汗腺」と呼ばれるように、形態的に非常にはっきりとしています。 ちょうど「イクラの卵」を想像すればよくわかるでしょう。 わきが体質の強い人は、皮下に「イクラ丼」のように一層に密集しているのです。 これが、わたしが器械的方法でなく、術者が実際に目で見て確認しながら手術をする方法つまり「直視下法」でなければならないことを主張している理由です。 素人でもよく分かります。 わたしはよく冗談で、「手術で完全に治りますか」と心配する患者さんに「あなたの知り合いを誰かナビゲーターにつけることも可能ですよ」と言うこともあります。 つまり、手術の際、ナビゲーターが横に居て、「そこのアポクリン腺から取ってください」「こっちのアポ腺はまだ残っていますよ」「最後の一つをどうぞお願いします」などわたし達医者に指示することも可能なのです。 それほど、はっきりとしているのです。 ですから、取り残すということなど、直視下で手術をしたなら、眠っていない限りありえないことなのです。 またアポクリン腺のこのような形態的特徴が「試験切開」という検査にも応用されるのです。 さらにもう一つのメリットは手術後、取れたアポクリン腺の「全容」を本人見ることが出来るということです。 取りたてのフレッシュなアポ腺を見れば、自分のアポ腺の量や性質が一目瞭然なのです。 例えば、わたしのクリニックでは、過去に手術したアポ腺は一定期間保存してありますから、他の人のアポ腺と比較することも可能です。 「自分はかなり臭っていたのか。やはり手術をしてよかった」とか 「自分のアポ腺は、あまり多くなかったから、少し気にしすぎがったのか」など、今までの「悩みの全容」も知ることが出来るのです。 このことは、特に対人体臭恐怖的に他人のしぐさや態度が気になっていた人にとっては意味があります。 なぜなら、手術をしたからといって、風邪を引いている人の咳き込みがなくなるわけではないのですから、手術後でも依然として人の態度は変わりません。 しかし、自分が人の態度を気にしすぎていたことを、アポ腺の量で確認できれば、 例え人の態度が変わらなくても、その態度を意識的に「無視」することができるようになるでしょう。 このように、「実際に見て確認する」ということは、悩みの治療では非常に大切なのです。 しかも、実物を見て実体験することが大切です。 話が長くなりましたが、アポクリン腺に関しては、写真どころか実物を見ることができるのです。 「五味クリニックのHPを見たのですが」と言って遠慮なくクリニックにお越しください。 アポクリン腺の実物を見れば、「剥離」ということの必要性など、今までわたしがこの掲示板で説明してきたことの意味がよくわかるでしょう。 アポクリン腺の写真は、わたしの本「体臭多汗の正しい治し方」にのっていますのでご覧になってください。
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