投稿者名:五味院長
タイトル:ワキガ臭はうつりません
みゆさん。
結論から先に言いますと、
ワキガが他のひとにうつったりすることは決してありません。
ワキガ臭の臭い物質が他人の肌や鼻粘膜に付着したからといって、風邪のウイルスのように他人にワキガ臭を伝染したり感染したりすることはないのです。
ワキガ臭がするかしないかは、体質的に決まっているのです。ですからあなたが仮にワキガ臭がするとしたら、それは親の遺伝形質(優性遺伝)を受け継いだのであり、他人のワキガがうつったわけではないのです。
両親のどちらもワキガ体質でなくても祖父や祖母にかならずワキガをつくる遺伝子があったのです。
しかし、昔は「ワキガ体質の人が着た衣類を借りて着るとワキガになる」などという迷信が信じられていたのです。
また、昔はワキガを完全に治す手術法がなく、しかも日本人は、清潔志向が強いため「ワキガ臭イコール不潔」のイメージから、結婚などの時にワキガ体質であると断られしまうということや、ワキガ体質を気にして一生独身で通したというような悲劇がいっぱいあったのです。
しかし、今は同じ体臭の悩みでも「ワキガであったなら、むしろラッキー」です。
手術で100%完全に治るのですから。
色盲を始めとして多く遺伝病は、有効な治療法がないのが一般的なのですが、ワキガは簡単な治療法があるのですから、例え子供に自分のワキガ体質が遺伝してしまったとしても親は責任を感じて悩む必要はありません。
先ほど、ワキガ臭は人には感染しないといいましたが、まったくワキガのニオイが人に「うつらない」わけでもないのです。
例えば、強いワキガ体質の人が着ていた洋服を借りて着たあとに「一時的」にワキガと似たニオイがすることがあります。
これは、その人の洋服にワキガ体質の人の脇の下の特異的に常在しているジフテロイド菌やワキガに特異的なニオイの前駆物質であるアポリポタンパクなどが洋服と一緒に借りた人のワキや下着に付着し、少しのタイムラグの後にワキガ臭発生と同様なメカニズムが起こるからだと言われています(はっきりとはわかりませんが)。
しかし、これはあくまで一時的なもので時間が経てば自然と消えるものです。体質が移ったわけではありませんので全く心配はいりません。
誤解しないようにしてください。
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