投稿者名:五味院長
タイトル:ニオイと共存すること
あんずさん
なにか禅問答のような、「簡単?」な質問をしてすみませんでした。
実は、わたしがあのような質問をしたのはあんずさんは非常に冷静に物事を考えられる人だと思ったからです。
わたしたちはこの世の中で生きていくしたほかはありません。
ところがこの世の中というものはなかなか自分の思うままにいかないものです。いろいろな問題が待ちうけています。その問題の解決法で人は悩みます。
体臭の悩みも同じです。
しかし同じ体臭でも、質は異なります。
例えばワキガのように簡単な手術で完全に治る体臭もあれば、足の臭いのようになかなか有効な治療法がない体臭もあります。
さてあんずさんのケースのもどりますが、あなたの気にされている体臭はやはりアトピーが基礎になっている可能性もあります。と言うよりもアトピーの治療のための保湿クリームやステロイドなどが皮膚の角質などと混合されたニオイが気になっているのではないかと推察します。
しかし、あなたにとっては保湿クリームやステロイドの塗布はアトピーの治療には絶対に必要な処置です。
専門医の指導なく勝手に止めてしまうことは危険です。
ですからあなたにとって今感じている匂いは「必要悪」ともいえるでしょう。
しかし、あんずさん。これは考え様です。
あなたの発するニオイはあなたの体の中から出ている「体臭」ではなく外からつけた薬のニオイです。
しかもアトピーの人は汗をかきにくいため、普通の人よりも「汗くささ」は少ないのです。
ですから、ここでハッキリと断定しますが、例えあなたが自分のニオイが気になったとしても、そのニオイは人にはわかりません。
ここで前のわたしの質問にもどります。
あなたの答えは「NO]ですね。つまり離れ小島で一人で生活するならニオイでは悩まないというものですね。
ではなぜ悩まないのでしょうか。それはニオイの悩みは「自分のニオイが不快だ」と悩むよりも「自分のニオイで他人を不快にしているのではないか」と悩むことがその本質だからです。
つまりニオイというものは他人との関係のなかで悩みになるのです。
非常まわりくどい説明になってしまいましたが、わたしの言いたかったことは、あなたのニオイは病気の治療に必要な体臭です。しかも例えあなた自身は感じていてもワキガ臭のように人に迷惑をかけるよなものではありません。
日々の清潔をこころがけることで十分予防できるものです。
ですから、あなたに今必要はことはニオイを「消臭」するための努力ではなくてニオイと「共存」しようとする気持ちなのです。ニオイを「排除」することでなくて「受容」することです。
冷静に物事を考えることのできるあんずさんならこのような共存はきっと可能なことだとわたしは信じています。
わかりにくい説明ですみませんでした。
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