投稿者名:五味院長
タイトル:肝臓とアセトアルデヒド
ななさん
刺激臭ということに限定して説明させていただきます。
たんぱく質系のニオイのなかで特に「刺激臭」と形容されるのは「アセトアルデヒド」のニオイです。
アセトアルデヒドは、通常アルコールの代謝産物で二日酔いの原因になる物質です。
よく二日酔いの中年の男性が電車の中で強烈な刺激臭がするのは、このアセトアルデヒドが尿中だけでなく呼気や汗から分泌されるためです。
しかしあなたのような若い女性が二日酔いになるほどお酒を飲むことはまず考えられませんのでこのようなことはないとおもいます。
ただし肝機能が低下しているときは、少量のアルコールを飲んだときまた通常の食生活をしているときでもアルデヒドの分解がうまくできずに体に蓄積することもあります。
たんぱく質系に関してしてもうひとつアルデヒドが増加する場合は、腸内のたんぱく質の異常発酵です。
たんぱく質は腸内細菌で分解されて普通はメチルメルカプタン、アンモニア、インドール程度のニオイ物質までが生成されるのですが、さらに発酵が進むとチラミンやヒスタミンといった腐敗物質が産生されるようになり、これが吸収されるとヒスタミンに変化します。
通常は肝臓で無毒化されるのですが、さきほどのように肝機能が低下していますとアルデヒドが蓄積されて刺激臭がするようになります。
もうひとつ「刺激臭」を感じるひとで問題となるのは「嗅覚」のニオイの捉え方の方もあります。ふつうのニオイ物質でもそれを刺激的のかんじてしまうような嗅覚の変化がおこることがあります。
この場合は一度耳鼻科にて診察を受けて見る必要があります。
同時に、肝機能の検査もうけられたらどうでしょうか。
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