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発汗を抑制する抗コリン剤(プロバンサイン)の正しい使い方


投稿者名:雪風

タイトル:汗の悩みをかかえながら共存すること



以前漢方薬とプロバンサインを送っていただいたものです。
あの節はまことにありがとうございました。現在もプロバンサインは宝物のように使用しております。
月に1〜3回くらい大事な会議などで1錠づつ使用しております。(あと20錠くらい残っています)
五味クリニックさんのホームページを発見しまして,驚きとも嬉しさともつかない感情で日々開いております。

 

五味先生の本や,ホームページを見てつくづく感じることは,

 

1.五味先生はほんとに患者さんの気持ちをわかってくれること。
こんな悩みは絶対他人には理解できないものだと思っておりました。
先生の本の「もう汗で悩まない」の中にあるように,「負けず嫌いで,・・・」「自分の感情までも分析・解釈しようする傾向がある」などなど,まったく私のことのようです。
よくそんなに人の気持ちがわかるんだなあと感嘆しております。

 

2.同じ悩みの人が多くいるんだなとおもったこと。
掲示板を見て同じ悩みの人が切々と相談するさまは,まさに自分を見てるようで,思わず心のそこから「がんばれ!」と叫んでしまいます。

 

 

実は私はまだ精神的発汗,発汗恐怖で悩んでおります。悩み始めて20年以上にもなるかもしれません。
症状としては会議などで発言したとき,一度汗が少しでも出始めると止まらない。
大事なお客様が来たときや各種ミーティングでもそういうことが多々あります。
ひどいときは会社だけでなく,理髪に行って部屋が少し暑かったりすると,心の中で「やばい!」と思ってるうち汗まみれになって,理髪の人に不思議がられます。
本にかかれてある,「予期不安」まさにその予期不安があったときは現実になることが時々あります。
以来,いろんな試みを実施したこともありました。
シュルツの自律訓練,ヨガ,ブレインマネージメント,アルファ訓練,時には宗教にも走ったこともありました。
根性がないせいか,結果を早く求めるせいか,どれも思った結果は出せず止めてしまいました。
ただ1件だけプラスになったなあと思ってること,それはこのコンプレックスを跳ね返すため,実力を見える形で・・・と言うことで,各種国家試験にチャレンジし結構難解な資格を数種類取れたことがありました。
現在47才になり,職場の地位もそれなりの立場となり,大事な会議とか,各種ミーティングが多くなり,リーダーシップを取る立場の私にとってこれほどの悩みはありません。
この度,定期異動で転勤になり,一段と職場が大きくなって,職場の立場も重要なポストになりました。転勤したばかりはいつも症状が多く表れます。
胸をバンソウ膏で圧迫もしたりして,少しは汗が減る感じがしました。
先生がおっしゃるように自分の身体を愛しなさい。と思い,そう思うとおっしゃるように自分の身体がいとおしくもなります。
しかし予期不安が起こったとき,はやはり無用なドキドキが始まり,汗が出てしまいます。
家族もあり,まして子供も中高生とこれからますます金がかかる時期で,会社を辞めるわけにも行かない。
一度妻にも話したことはありました。なんか分ったような,分らないような,結局うやむやに終わり,その後その話はタブー化されているような感じです。
今は,もっと大事なことに集中して生きていかなければと思っております。


ご相談なんですが,漢方薬とプロバンサインは郵送していただけるでしょうか?
よろしくお願いいたします。


 

投稿者名:五味院長

タイトル:抗コリン剤の正しい使い方


 

雪風さん。

 

メールを拝見して、あなたが、「汗問題」という本当に深刻な悩みを抱えながらも、前向きに生活している様子がひしひしと伝わってきました。
何か私自身が元気づけられた気分になりました。これは同時に汗で悩む人々の励みにもなるのではないかと思い掲示版に追加記載させてもらいました。

まず、プロバンサインの件ですが、一つ大切なことがあります。
プロバンサインは抗コリン剤という種類の薬で、通常は腹痛などの痛み止めに使用します。
何故多汗症に効果があるかというと、本来、発汗刺激を行う交感神経の末端からはアドレナリンという神伝達物質が分泌されますが、汗腺だけは例外的にアセチルコリンという物質が分泌されるのです。
そのため、このアセチルコリンの分泌を抑制する抗コリン剤を服用することで発汗を抑えることが出来るのです。(まさに汗散るコリンですね)
しかし、ここで注意することは、抗コリン剤は汗腺のアセチルコリンのみならず全身のアセチルコリンも抑制することです。
抗コリン剤を服用すると、喉が渇いたり、目が渇いたり、尿の出が少なくなったりという「副作用」が生ずるのはこのためです。

ですから、この抗コリン剤を継続的に服用することはお薦めできません。
できれば、何か特殊な時(会議やピアノの演奏会など)のみ、例えば1ヶ月に1回程度、1時間くらい前に飲むようにすることがよいでしょう。

むしろ、わたしはプロバンサインを財布の中に入れて持ち歩くだけでもよいと思います。つまり、「お守り」代わりです。
「飲めばいつでも汗を減らせるんだ」という安心感は、「自信」になります。
この自信が、あなたの汗の原因でもある「予期不安」を減少させてくれるのです。

ここでわたしが言いたいことは、あなたは今、多汗という悩みを抱えながらも、立派な社会生活を営んでいますが、それを支えているのは、汗以外の分野(国家資格などの)での「自信」なのです。

これはわたしの25年の診療経験ではっきりと断定できることですが、体臭多汗で悩む人に、「鈍感」な人はひとりもいません。鈍感な人は、他人の心を推し量ったり、周囲の人の気持ちを先追いして(予期不安のこと)体臭や汗などで悩むわけがないのです。
つまり、汗で悩む彼らや彼女らは、みな潜在的にすばらしい「感性」をもっているのです。
そのような感性を汗やニオイ以外の「何か」に向けるならば、その分野で成功しないわけがないのです。
まず、小さな「達成体験」をつくることです。どんな小さな達成感でも、それは自信をもたらします。
遠回りのようですが、一度「汗の分野」から身を引き、距離を置いて、何か違う分野にあなた方の感性という能力を発揮することが最も効果的な減汗法なのです。

 最後に、ご質問の漢方薬とプロバンサインの郵送の件ですが、来院された場合にのみ処方しておりますので、郵送はできません。 (※註:現在、漢方薬、プロバンサインの処方はしておりません)

 

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