中学に入学する娘がワキガでいじめにあう前に手術したい

投稿者名：12才女児の母

タイトル：子供の手術について

４月から中学生になる女児の母です。明らかに強度の腋臭症です。本人も少し悩んでいるようですが、今は冬でもあり悩みはそう深刻ではありません。

　先生は中学生ではまだ手術をしない方がいいとお考えのようですが、この先梅雨、夏を迎え、中学になって友達も変わりますし、においのことでいじめられたり、つらい思いをするのは目に見えているのです。
　くさいなんてほんとに女の子にとって立ち直れないほどショックに違いありません。そんな思いをさせたくないのです。

　私としてはできるだけ早く手術を受けさせ明るい中学生活を送らせたいと思います。やはり早すぎる手術は効果がないのですか。また、本人が他人から指摘され辛い思いをするまで待たなければならないのでしょうか。

投稿者名：五味院長

タイトル：治療は段階的に。

お答えします。

お母さんは、このＨＰで手術については、かなり勉強されたようですね。
しかも、娘さんの学校でのいじめなどのことを心配し、治療についてかなり強い決意も持たれているようですね。

わたしは、未成年者では、原則として「本人」が悩んでいない場合には手術を行わないことにしています。
また、いじめを予測した手術も控えるべきだと言う考えです。
いじめを予防するための手術は、社会問題と身体問題とを混同しているからです。
本来、そのような場合には社会問題の解決が優先されるべきだからです。

むすめさんのケースでも、現在いじめがあり、辛い思いをしているわけではありません。
手術は、少なくともそのような「兆候」があるまでは待つべきだと思います。

ただし、次のような場合には別です。
本人が現に「わきが臭」で悩んでいて、そのことが本人の性格や学校での対人関係に影響することにより、いじめに結びつく可能性が高い場合です。
この場合には、身体問題の解決が精神問題を解決し、そして精神問題の解決が社会問題を解決するという意味で、倫理的に矛盾はありません。

このような場合には、中学生になる子でも手術の適応になります。
あとは、腋毛の成長がどのくらいか、体格はどうか、生理はいつあったか、などで、アポクリン腺の成長を判定します。
あまり、成長していなく目で見えないような小さなアポクリン腺は取り残す可能性もあるからです。

お母さんの心配されるお気持ちは書き込みの内容から本当によくわかります。

そこで、わたしからの提案ですが、２〜３年待ちましょうと言われてもその間の心配は並大抵ではないと思います。

そこで、今は、とりあえず「電気凝固法」で治療をして、将来娘さんが実際に体臭で強く悩むようになった段階で「手術法」に移行するという段階的な対応はいかがでしょうか。

電気凝固法でも、まだ発達途中のアポクリン腺ならかなり効果は期待できると思いますし、仮に将来手術に移行しても、なんの問題もありません。
電気凝固法なら、体育を休む必要もなく娘さんも自然に受け入れられるのではないかと思います。

投稿者名：１２歳女児の母

タイトル：Re: 治療は段階的に。

　早速丁寧なお返事をありがとうございました。まさに納得のいくお答えで、ずいぶん心が晴れました。
　本人は小柄で生理もまだです。それなのにどういうわけかワキだけが成長がとても早く腋毛も太く多いのです。第二次性徴のまだまだ始まりでしかない時期だというのに今からこれでは相当重症なのではと、私の憂鬱は増すばかりなのです。
　ですが、やはり時期を待って根本的な治療をするのが最良の方法だと思います。結論はそうなのです。自分の体質を受け継いだ子供に申し訳ないと思いながら、でも私にできることはそれしかありません。
　私の大好きな父もそうですが、父を恨んだりできません。こういうことは本人には何の責任もないことなのですから。
　幸い今のところ子供のクラスでは男女の仲もよく、友人関係も充実しているようです。私自身、決して悩みを押し付けず見守っていきたいと思います。
　

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